マッチングアプリで偏差値70のアポ取りをしよう
季節の挨拶
夏が過ぎ、秋の空気になろうという時節、皆様はいかがお過ごしだろうか。
私はと言えば、一時休止していた右スワイプを復活させたものの中々マッチせず、ブーストしてみたら普段の12倍程マッチしたものだから、
「ひょっとして公式がプロフの浮上率を弄っているのでは……?」
という疑念に駆られ、勝手に許せない気持ちが沸々とした今日この頃である。
なんだかんだで私は元気にしている。
今日のテーマ:マッチングアプリでのアポ取りの仕方
さて、今回は「マッチングアプリでのスマートなアポ取りの仕方について」というテーマで書こうと思う。
なぜこんな記事を突然書こうとしたかといえば、こんなツイートたちを見かけたからである。
このツイートの画像の内容を要約すると、二十歳そこそこの女子大生と比べ、28歳の筆者(女性)がアポ(デートとは書かずにあえてアポと書く)の際に男に要求する水準が多いことを反省している、というものだ。
これに対し、男サイドの感想である。
>両者とも「選べる側」の立場の人間がいかに驕り高ぶるかという実例
バッサリである。
後者の反応に垣間見えるのは、「女性という存在は恋愛市場において男性に対する圧倒的強者であり、その強者は弱者である男性に対し多くを要求して品定めをしている」という文脈の認識である。
この認識については、この記事を読んでくださっている諸氏、特に男性陣は納得のする部分が多いのではなかろうか。
男性陣は試しにtinderの無料プランで、1日の上限である120枚を右にスワイプ(=ライク)してみると分かりやすい。
右にスワイプしたうち、果たして何割がマッチしただろう。
1日に5人マッチしたら上々といったところではないだろうか。
tinder、というより恋愛市場においては、男は1割の打率ですらエース級になる。
また、客観的事実として、マッチングアプリに登録している男性は女性の上位80%へライクを送るのに対し、その逆、男性が女性からライクされる割合は上位20%ほどでしかない、といった研究結果もあるくらいである。
女性側としてはどうだろう。
大して意識もしていないのに勝手に強者ということにされて、挙句に品定めしているなどと、人間性すら否定されるかのような言葉を投げかけられ、怒り心頭に発する部分もあるかもしれない。
だが、安心して欲しい。
男も普通に品定めをしている。
人間は男も女も、みんな違ってみんなカスである。
男性の方は、どうせ一緒に時間を過ごすなら、
顔の造形が整っていて、
スタイルが良くて、
こちらの話を微笑みながら聞いてくれる、
適切に相槌を打つ知性を持った、
最終的にセックスをさせてくれる後腐れのない女の子がいい、などと寝言をほざく。
女性の方だってどうせ会うのであれば、
顔が良くて背が高くて、
自分の話を聞いてくれて、
リードしてくれて何も気負わずに済んで、
変な風に迫ってこない男の方がよいだろう。
知的な男を良しとするか、筋肉質な男を良しとするかはその人次第である。
この状況に対し、Twitterに定期的に出没するキリストはおそらくこう言う。
「では、この中で人を選り好みしたことのない人だけが石を投げなさい」
つまるところ、どちらが強者で誰を搾取しているとか、誰が誰を選り好みしているなどと問うのがそもそも不毛なのだ。
なので、男性に残された道は1つしかない。
それは、いかに偏差値70のムーブをして、最大のアドバンテージを得るか、である。
要求されている≒答えが見えていると考える
ここまで読んでも、女性の要求に素直に従う気にならない男性もいるかもしれない。
見ず知らずの他人に心を配り、要求に従うのは場合によっては腹立たしさすら覚えることだ。
それに、
「別に俺は女のこと仲良くなりたいわけじゃないし、ここまでする気はない」
と言い切ってその態度を貫くのであれば、そのまま山奥にでも行った方が精神衛生上いい。
その道の果ては超人への道、永劫回帰の指輪、自らの人生を完全に肯定する祝福である。
しかしながら、もしこの記事を読んでいる諸氏が酸っぱい葡萄を諦めきれないのであれば、抱えたプライドは一旦脇に置いて、要求されたこと・要求されていることそのものについて少し頭を巡らせるべきだ。
他人の心とは未知なるものである。それが異性ともなれば尚更だ。
何を欲しているのか? 何が地雷なのか?
少しのミスも油断できないと思うと、何を話せばいいのかも分からなくなるかもしれない。
ここで、考え方を変えてみよう。
何かを要求されている、ということはその部分に関しては答えが見えているということである。
今まで正解が分からなかった問いに、女性からの要求という形で筋道が立ったのである。
これはある意味、福音ではないだろうか?
偏差値70のアポ調整について
それでは早速、問題となっている元ツイートの画像から、アポ取りに直接関係する部分を抜き出してみよう。
- 日程とエリアの調整が男主導
- 男側で店をチョイスし、予約する
- メッセージのやり取りが5往復以内(≒短く収まる)
いかがだろうか。
画像で見ると情報の圧を感じるが、抜き出して箇条書きにするとさほど分量はない。
更にまとめてしまうと、こうなると思う。
- 男性主導で
- When(≒いつ)
- Where(≒どこで≒エリア)
- What(≒何を≒どんなお店)
- を必要最低限のやり取りで決定する
つまるところ、相手に手間をかけさせずに要件を詰めるという、恋愛に限らず、仕事や何をするにも当たり前のことが要求されているのである。
例えば、仕事をしている相手が必要なことをつらつらと思い出してはメールや電話で聞いてくるタイプだったらどうだろうか。
……大丈夫か、コイツ?
とはならないだろうか。
ただ、少しだけマッチングアプリのアポ取りが仕事と違う部分がある。
それは、一度に送る文量だ。
仕事の場合は、詰めるべき要件をメールに箇条書きにでもして、まとめて送ってしまえばいいのだが、アポ取りの場合は、一気に要件を詰めようとすると「圧」のある長文になって相手に引かれる可能性がある。
元ツイートの画像にも5往復以内とあるのも、これくらいで済むのがちょうどいい分量、ということなのだろう。
こう考えると、マッチングアプリで偏差値70のアポ取りをすることは、プライベートだけでなく、仕事にも役立つ考え方を身に付けることが出来る、ということになる。
一石二鳥とは正にこのことである。我々はアポを承諾し、成長の機会を与えたもうた女性を讃えこそすれ、貪欲だと謗る道理はないのだ。
実践編
声高々に偏差値70のアポ取りをしよう、と語るお前の偏差値は一体幾つなんだよ、という話になると思うので、私がこれまでに取ったアポの進め方を提示したいと思う。
私がアポの調整をするのは大体、以下の順番である。
- アポの承諾
- 自分の都合がつく日時・エリアを提示、女性の反応から調整
- 店の予約を請け負った上で、相手の好みや食べられないものを聞く
- 目星をつけた店の報告
- 待ち合わせ場所の概要をすり合わせ(最寄り駅の一番近い出口がいい)
会話風にするなら、アポを承諾してもらった前提で、
「ありがとうございます! 平日なら夜で渋谷とか新宿、週末なら都内以外にも足も延ばせるんですが、ご都合のつく日程はありますか?」
「来週の水曜夜に新宿ですね、店探しておこうと思うんですが、何か食べたいものとか、逆に食べられないものとかありますか?」
「(店の名前とURLを記載して)ここにしようと思うんですが、来たことありますか?」
「では当日、新宿のJR西口改札で待ち合わせしましょう!」
みたいな感じになると思う。
前にこの順番でアポをとった女性と会った際に、「遊び慣れている人かと思った。アポの決め方がスマートだったから」というコメントをいただいたことがある。
イキリオタクのようで申し訳ないが、上記のムーブを無自覚にやっていた私は「え? オレなんかやっちゃいました?」程度のノリだったのだが、今になって当該のツイートを見ると、彼女がそう言ったのも頷けるものがある気がする。
……その人とは2度会ってはいないのだが。
~完~
まとめ
いかがだったろうか。私もこの道の駆け出しに過ぎない身であるので、この記事が諸氏の役に立てばこれほど嬉しいことはない。
何かを欲するのであれば、それを手に入れるために筋の通った行動をするべきである、と私は思う。
自らの欲を肯定し、それに正直に生きる、と言ってしまうと倫理観にそぐわない方もいるかもしれないが、倫理観や道徳は決してあなたを幸せにはしてくれないものだ。
ホテルに女の子を連れ込める雰囲気になったにもかかわらず明日の仕事のことが気になって日和ったあげくに後日、LINEを既読スルーされたことのある私だからこそ、こういうことを言うのである。
明日の仕事の事を気にしたって誰も褒めてくれないし、童貞も卒業できない。
正しいだけの正しさや優しいだけの優しさに囚われて欲を満たせずに世界を呪うより、自らの欲を肯定し、人の道を外れない程度に満たす方がよほど健全である。
だからこそ、異性を欲張りだと否定するより、たとえ上っ面でも相手の満足するムーブを心がけてその先へ進んだ方が実りが多いだろう、と、私は思うのだ。