ウィクロスを交えて語る、相棒・「冷凍イカ」の回
先日、某元女優の方が逮捕されたことにより、
テレビドラマ『相棒』における、件の元女優の出ていた初期の回が
再放送自粛の憂き目にあうことが心配されました。
「相棒シリーズ」は言わずと知れた国民的大人気刑事ドラマですが、
初期は思い返してみると「えぇ……?」みたいなトリックが多く、
ネタにもなる回が多かったのです。
今日は、そんな回の一つ、「冷凍イカ」の回についてお話しようかと思います。
そして、このブログのメインコンテンツはウィクロスなので、
セレクターの皆さんに分かりやすいように、ウィクロスを交えつつ説明しようかと思います。
登場人物
・右京さん
めっちゃ頭が切れる刑事。空気が読めなさ過ぎるのが災いし、
窓際部署こと「特命係」に追いやられている。
後述の薫の上司。
バツイチなのだが元女優妻・たまきのやっている飲み屋に通うわ、
冷凍イカの回では部下の夫婦と元妻を連れて高級レストランに行くわで
そんなに気にしていない様子。
・薫くん
熱血漢。
冷静な右京さんが上司で最初の方はやりづらいなあ……と思っていたが、
その内に慣れた。
冷凍イカの回では、妻・美和子に引きずられるようにして
高級レストランに足を運ぶ。
・美和子
薫くんの奥さん。話の筋にはあまり絡んでこない。
・たまきさん
飲み屋の女将をやっていたのだが、番組を卒業後、
女優を離れてナチュラリストを自称するようになった人。
話の筋にはあまり絡んでこない。
・高級レストランのオーナー。
彼の店の評価はミシュ〇ンの三ツ星らしく、それを誇りにしているらしい。
得意料理は「ヤリイカのエテュペ 野菜のアスピック詰め」。
エテュペとは蒸し煮。絶妙な火加減が必要な料理らしい。
・場違いな男
右京さん一行とは別の客グループの中にいた人。
粗暴な態度が目立ち、一見、高級レストランには縁がなさそうな人物。
それでいて、フランス語の料理単語を難なく理解する謎の人。
どうやら、生け花の流派を誰が継ぐかで連れと揉めているようだが、
果たしてその正体とは………?
・男の連れ
男の連れは男の連れである。
よしんば容疑者の一人になったとしても、話の筋にはあまり絡んでこない。
はい、あらかた登場人物を説明できました。
では、話の筋に行きましょう。
説明しやすいように少し順番を変えますが、話の筋はほぼ変わりません。
・事件が起こるまで
右京さんの一行は、嵐の心配される中、
予約がなかなか取れない三ツ星のお店で食事をすることに。
出される食事はどれもおいしいのだが、薫くんだけは店の空気が落ち着かず、
食べた気がとてもしない。
そんな様子を周りにからかわれながら食事が進みます。
そんな中、場違いな男たち一行が到着、席に着いたかと思えば突然ケンカをしだし、
「なんなのあの人たち」と不思議がる右京さんたち。
そんなこんなで場違いな男が席を外す。
しばらくしてから
右京さんたちのテーブルに「ヤリイカのエテュペ」が到着。
皆がおいしい、おいしい、という中、
薫くん一人だけが、
ヤリイカの味を「そんなにうまいか……?」
と訝っていました。
食べている間に嵐が酷くなり、
レストランが宿泊施設を兼ねていたことから、
右京さん一行・場違い男の一行はレストランで一夜を明かすことに決める。
なお、場違い男はまだ戻ってきていない。
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翌日。
場違い男が刺殺体となって発見されました。
死因は心臓を一突きのショック死(横っ腹押さえてますけど)。
刺し傷から、凶器はそれほど鋭利なものではなく、
少なくとも店の中にあるものと推測されるも、
厨房の中にある包丁やアイスピックはどれも鋭すぎて条件に合わない。
レストランにいる人間の動機やアリバイを探っていくうちに、
右京さんと薫くんの二人は、場違い男の素性を知ることとなる。
その素性とは、「インスペクター」。
インスペクターとは、レストランの星をつける際の採点を行う、覆面審査員のこと。
覆面審査員は家族にも知られぬように仕事をしなければならないため、
あえて粗暴に、高級レストランに縁がなさそうな振る舞いをしていたことも判明する。
さて、このインスペクターと利害関係があるのは誰か?
……レストランのオーナーですね。
・伝説の冷凍イカを産むこととなった事件の真相
場違いな男は星の評価を行うためにレストランにやってきていました。
そこで、料理を食べた彼は一口で直感します。
「この店の味は落ちた」と。
それから彼は席を外し、店に備え付けてあった電話で、
審査を行っている「エトワール」なる部署に英語で、
『この店の味は落ちている。星を一つ落とすことに異存はない』
と伝えます。
と、ここで英語の会話を聞き取ってしまったオーナーはカッとなり、
手に持っていたイカで男を刺し殺してしまいました。
その後、証拠を隠滅するために、
凶器のイカを鍋に入れ、それを調理して客に振舞いました。
そのイカはどこへ行ったか?
……
薫くんの皿です。
実は、薫くんがヤリイカのエテュペをイマイチだと思っていたのは、
凶器となった冷凍イカの煮込み時間が不十分だったがためでした。
と、いうわけで、凶器となった冷凍ヤリイカを調理して証拠隠滅、
というのが事の顛末なのでした。
これを初めて見たのが遥か昔なのですが、思い返してみると面白い話です。
いかがでしょうか。
正直、晶とウリ奈を使ってシャーペンのくだりをやりたかっただけです。
このしょうもない記事をもとに、相棒シリーズに興味を持ってもらえたら
うれしいですが、本当に毒にも薬にもならない……